明治27年4月25日午後11時ごろ、前之浜の塩焚き小屋にいた羽生嘉助氏は、真っ暗な沖の方から探照灯を照らし、花火を打ち上げて来る異様な大船を発見しました。その4本マストの大船は、英国帆船のドラメルタン(DRUMELTAN)号でした。4月11日に上海を出港したこの帆船は、アメリカへの航海の途中、暴風雨で前之浜に座礁したのです。コーウェル船長以下、29名の乗組員は、島民の協力で無事救出され、うち13名は、船が離礁するまで真所集落などに長く滞在し、島民と交流がありました。 6月4日には、6隻の英国東洋艦隊が前之浜沖に集まり、6月9日夕方にドラメルタン号を暗礁から引き出しました。そして、座礁から53日後の6月16日、ドラメルタン号は、東洋艦隊に曳航されて、長崎へと修理のために出発しました。 この滞在中のお礼として、船内に食糧用として飼われていた11羽の鶏をもらいました。地元の人々は、この鶏を「