地中から刺激臭を伴う亜硫酸ガスと熱湯が噴き出し、蒸気で覆われたこの地獄のような岩場は、島原領主松倉重政(1574-1630)が領内のキリシタンを迫害するための道具としてこの熱湯を使うことを思いついた場所です。最初は熱湯でキリシタンを茹で殺していましたが、後にはキリシタンの身体に傷をつけ、そこに少しずつ熱湯を注いで棄教を迫りました。人々は雲仙に送られて処罰されることを「山に入る」と言っていました。 今日、この地域には高架歩道が通っています。3基の記念碑は、1631年にここで殉教した33人のキリシタン殉教者を偲んで建てられました。1939年に建てられた「聖火燃ゆの碑」は、詩人の生田蝶介が殉教者に捧げた詩の一節が刻まれた立碑です。1961年に立てられた十字架には、雲仙で処刑され、1867年に教皇ピウス9世によって列福された6人の日本人殉教者の名前が刻まれています。そして、2011年に岩に彫られた碑板には、2008年にローマ教皇ベネディクト16世によって列福された188人の日本人殉教者のうち、雲仙で殉教した人々の名前が刻まれています。 2016年に公開されたマーティン・スコセッシ監督の映画『沈黙』は、リーアム・ニーソン演じる棄教したポルトガル人司祭クリストヴァン・フェレイラが、この場所で日本人信者に対する拷問を目撃するシーンで幕を開けます。(このシーンは実際には台湾の庚子坪(ゲンジピン