有田陶磁美術館は、1874年に建てられ、かつて倉庫として使われた建物に入っている。1954年に開館し、佐賀(さが)県最初の博物館、そして当時世界で3番目となる陶磁器専門博物館となった。建物の外観は石造りの一方、内部は木造になっている。館内にある展示用の飾り棚やケース、ランプはすべて1954年の開館当時のもので、それ以来修繕を重ねながら使われている。 近在する旧田代(たしろ)家西洋館が2018年に国の重要文化財に指定されたことを受け、この西洋館も当館も1870年代に建てられたことから、当館の展示も明治(めいじ)時代(1868~1912)を中心とした内容に一新された。 とはいえ、収蔵品の中で最も重要な作品は、江戸(えど)時代(1603~1867)後期の有田焼の全生産工程を描いた染付(そめつけ)大皿である。1830年代~1850年代のいずれかの時点で作られたこの大皿は佐賀県の重要文化財に指定されており、ここに描かれた絵は、有田焼が歴史的にどのように作られてきたのかを展示している有田陶磁美術館の目玉にもなっている。 この美術館の建物は、有田町の重要伝統的建造物群保存地区の一部となっている。