この展望台から見えるのは、29,000ヘクタールにも及ぶ日本最大の湿原、釧路湿原の景色です。釧路川は、アシ(ヨシ属)や、スゲ(スゲ属)が生い茂る湿原内を迂曲して流れています。1924年にこの地で発見されるまで、日本では絶滅したと考えられていたタンチョウの生息地で、時おり展望台から見ることができます。 この湿原はかつて海の底に沈んでいた場所で、約4,000年前に海水が引いた際、泥炭の多い湿原へと姿を変えました。近隣にある3つの湖、塘路湖、シラルトロ湖、そして達古武湖はこれと同時期に形成され、また中景にある丘状の地形は、沿岸であった過去の名残から宮島岬、キラコタン岬という名を持っています。 地平線に見える山々が阿寒岳です。名前が「女性の阿寒」を意味する雌阿寒岳は最も標高が高く、活火山でもあります。 その右に見えるのが休火山である雄阿寒岳で、その名は「男性の阿寒」を指しています。 1980年に釧路湿原は、湿原の保全の枠組みを示す国際条約であるラムサール条約において、日本で初となる登録湿地となり、その7年後、国立公園に指定されました。