長年にわたって、火山活動は阿蘇カルデラの景観を絶えず変化させてきました。米塚という火山のふもとにあるこの地域は、カルデラの他の部分よりもずっと後にできました。この起伏のある草原の地面は、約3千年から4千年前、米塚、往生岳、杵島岳の3つの火山から噴出した溶岩流によってつくられました。 近くに位置する草千里は、古代都市ポンペイを埋めたのと同じ種類の火山の爆発的噴火であるプリニアン噴火によって形成されました。他方、米塚とその周辺は、噴石や溶岩爆弾が散発的に噴出する比較的穏やかなストロンボリ式噴火によって形成されました。この噴火によって発生した短く粘度の高い溶岩流は、米塚周辺の平野のなだらかな起伏をつくりだしました。 火道の周りにできた火成岩から成る、ほぼ完全に左右対称な円錐形の米塚は、阿蘇でも有数の特徴的な地形を持つ火山です。また、約3千年前に現在の形になった米塚は、阿蘇で最も若い火山のひとつでもあります。緩やかな斜面は、春と夏に緑の草に覆われます。登ってみたくなりますが、山の表面を傷める可能性があるため、米塚の登山は禁止されています。