成巽閣は、兼六園の端に建てられた広い隠居所である。加賀藩(現在の石川県とその周辺)の13代藩主によって、隠居する彼の母のために、1863年に建立された。 西洋と日本の伝統的な要素が融合した、この隠居所の建築様式は、江戸時代(1603-1867)の終わり頃に流行した。この時代の見事な意匠の例としては、色彩豊かな透かし細工、絵付けされたつい立て、アメリカ製のシャンデリア、そしてオランダのギヤマンがある。伝統的には紙が貼られている障子だが、いくつかにはガラスが取り付けられており、冷たい空気を室内に入れることなく居住者が庭の雪景色を見られるようになっている。2階の部屋は、壁や天井が鮮やかな色で塗られ、また、杉の網代張りで装飾されている。 「亀の間」や「蝶の間」というように、部屋のいくつかには、描かれている動物のモチーフの名がつけられている。 成巽閣には2つの小さな庭園がある。この隠居所は、居住者が落ち着いて眠れるように、水のせせらぎが寝室からも聞こえるよう、設計されている。